【中小企業診断士】財務・会計過去問解説「H29年第2問」
こんにちは、ヤスです。
今回は未経過勘定についての過去問について解説していきたいと思います。
過去問H29年 第2問
20X2年1月1日に300,000千円を期間6カ月、年利5%で取引先Z社に貸し付けた。20X2 年6月30日に利息と元金を合わせて受け取る予定である。会計期間は20X2 年3月31日までの1年間である。決算にあたり計上される未収利息の金額として、最も適切なものはどれか。
ア 3,750 千円
イ 7,500 千円
ウ 15,000 千円
エ 30,000 千円
解説
答え ア
6か月に受け取る利息は、
300,000 × 5% ÷ 2 = 7,500円
となります。
年利が5%なので、6か月後の利息は半分になることに注意してください。
そして、貸付日が1月1日、決算が3月31日、受取日が6月30日なので、経過期間が3か月、未経過期間が3か月となるので、
7,500 ÷ 6 × 3 = 3,750円
ということで答えは ア となります。
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◆未収利息の期間は1/1-3/31の期間を言うのか、それとも、3/31-6/30の期間を言うか。
>結論から申し上げますと、1/1-3/31の期間を未収利息として計上します。
以下の例題を使って説明させていただきます。
(1)X3年10月1日、借入期間1年、年利率4%、利息は返済時に受け取ると いう契約で、現金15,000円を貸し付けた。
(2)X3年12月31日、決算を迎えたので、(1)の当期分の利息を未収収益として計上する。
まず、15,000円に対して4%/年の利息なので、
15,000 × 4% = 600円
となり、この600円をX4年9月30日に受け取る予定となっています。
決算が、 X3年12月31日なので【3か月経過期間】と【9か月の未経過期間】に分かれます。
【3か月経過しているので、この分は受け取る権利が発生しているのに利息は受け取っていない】ため、未収利息として当期の収益に計上しなければなりません。
なので、
600 ÷ 12 × 3 = 150円
150円を未収利息として計上します。
残りの利息の450円は【未経過期間なので、まだ受け取る権利は発生していない】ため当期の収益として計上できません。
未収利息とは【既に発生している利息だけれども、まだ支払われていない利息(まだ受け取っていない利息)】
これを言い換えると【本来収められていなければいけないが、未だに収められていない利息】となります。
よって、経過期間を未収利息として計上するのが正しいです。